調査と研究

調査と研究

マラソン中の突然死

●マラソン前後の血液検査…貧血

1)ハーフマラソン
  塩江ハーフ前
03.11.01
塩江ハーフ後
03.11.03
うずしおハーフ前
04.02.28
うずしおハーフ後
04.03.01
ヘモグロビン 14.4 13.9 14.5 13.9
赤血球×万 463 440 477 453
ヘマトクリット 42.0 39.8 43.0 40.7
MCV 91 90 90 90
MCH 31.2 31.5 30.4 30.6
MCHC 34.4 34.9 33.7 34.1
血清鉄 108 147 87 148
2)フルマラソン
  南阿波前
03.11.15
南阿波後
03.11.17
瀬戸内海前
03.11.29
瀬戸内海後
03.12.01
口熊野前
04.01.31
口熊野後
04.02.02
Hb 15.0 13.7 14.5 14.1 15.0 13.7
RBC 489 442 469 463 489 439
Ht 44.5 40.1 42.7 41.7 43.9 39.7
MCV 91 91 91 90 90 90
MCH 30.6 30.9 30.9 30.5 30.7 31.2
MCHC 33.6 34.1 34.0 33.9 34.2 34.5
血清鉄 87 164 81 139 106 238
3)100kmマラソン

アミノ酸サプリメント服用なしの100km大会

  奥熊野前
03.04.25
奥熊野後
03.04.28
飛騨前
03.05.23
飛騨後
03.05.26
ヘモグロビン 14.2 13.1 14.6 12.9
赤血球 452 415 470 409
ヘマトクリット 41.7 37.6 43.5 37.6
MCV 92 91 93 92
MCH 31.4 31.6 31.1 31.5
MCHC 33.9 34.9 33.6 34.2
血清鉄 127 237 67 243

アミノ酸サプリメント服用の100km大会

  にちなん前
04.06.21
にちなん後
04.06.23
村岡前
03.09.26
村岡後 四万十川前
03.10.17
四万十川後
03.10.20
Hb 14.7 13.3 14.9 13.7 15.2 13.5
RBC 473 434 474 439 495 429
Ht 42.9 40.0 42.8 39.8 44.3 38.7
MCV 91 92 90 91 90 90
MCH 31.1 30.5 31.4 31.3 30.8 31.3
MCHC 34.2 33.2 34.8 34.5 34.4 34.8
血清鉄 66 280 119 355 99 216
4) マラソン前後の貧血について

1.ハーフマラソンから100kmマラソンまですべての大会においてマラソン後には前値よりヘモグロビン(血色素)、赤血球数、ヘマトクリット値は低下している。

2.その低下度は距離数が長いほど大きい。ただし、その最小低下度は瀬戸内海タートルマラソンのフルマラソンでHbは14.5 → 14.1、赤血球数は469万 → 463万、ヘマトクリット値は42.7 → 41.7 である。この大会はサプリメントとしてマラソン中に2回VAAMパウダーを服用した。

3.Hbの最大低下度は100kmマラソンの飛騨と四万十川である。飛騨は14.6 → 12.9と1.7低下している。四万十川の場合、Hbは15.2 → 13.5と同様に1.7低下している。ただし。Hb値は飛騨後の12.9、次に奥熊野後の13.1とこの2大会が低い。これらの大会はアミノ酸サプリメントを服用していない。アミノ酸サプリメントを服用した四万十川は低下度は大きいがHb値は「にちなん」や「村岡」の大会と同じくらいである。

4.100km大会においてアミノ酸サプリメント服用有無との関係を見ると、服用後の方がHb値が高値である。

5.血清鉄はすべての大会後上昇している。全般的に見てその距離数が長いほどその増加が大きい。

6.サプリメントと大会前後の貧血の関係において、サプリメント服用した大会の方が全般に貧血が軽くなっているような印象である。特にフルマラソンや100kmマラソンと長い距離ほどその違いが顕著に現われるのではないだろうか。

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