調査と研究

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マラソン中の突然死

●問診表

マラソン中の突然死を予防するための問診票を作成しました。これは月刊誌「ランナーズ」の2003年3月号に掲載されたものです。マラソン大会に参加するかどうか、中高年者にとってジョギングを始める前の判断資料にしていただければ幸いに存じます。

【問診票】

危険度A
@ 失神発作の既往がある
A 突然死の家族暦がある
B 心筋症、狭心症、心筋梗塞の診断を受けている、治療中である

危険度B
@ 病的な心電図異常がある
A 高血圧がある
B 糖尿病がある
C 血液中のコレステロールや脂肪が高い
D 喫煙習慣がある
E 睡眠不足である
F 運動時に強い動悸、めまい、疲労感、胸部不快感などの症状がある
G 最近残業などで仕事疲れが強い
H 性格が激しく、攻撃的である
I 精神的なストレスがある、悩みがある
J 長距離運転してきて疲れがある
K 時々めまいや立ちくらみがある
L 熱がある
M 下痢をしている
N 最近、脚のけいれんを起こしたことがある

注1・・・危険度Aは心臓突然死の危険性が高いのでレースを自粛することが望ましい
注2・・・危険度Bはその数が多くなると危険度が高まるという危険因子です。複数(3〜4個以上)に該当するランナーはレースを自粛を考えたほうがいいでしょう。レース参加前に主治医、かかりつけ医に相談、診察を受けることをお勧めします。      
注3・・・A〜Dの項目は冠動脈危険因子(狭心症や心筋梗塞などの虚血性心臓病)であります。      
注4・・・HはA型行動様式と呼ばれ、虚血性心臓病がより発症しやすいと言われています。

上記問診票はランナーズから依頼されたもので、福岡大学教授の田中宏暁先生との合作です。

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